プログラマだけの時代は終わった的な話
【またしてもお久しぶりな感じ】
どうもご無沙汰しておりました。 小林です。
GWはいかがお過ごしでしたでしょうか?
僕は開店したばかりのSTUDIOUS原宿の3号店で夏服を新調したり、
家族で御殿場アウトレットへ出かけたり、
高校時代の友人たちと久々に飲んだり
渋谷で偶然大学の友達にあったり
pepperと戯れたりしてました
【突然のpepper!!】
突然pepperが現れましたが(笑) 実はGW最終三日間でJunction asiaというハッカソンに参加しておりました。 こちらのハッカソンではpepper部門、JAL部門、IoT部門の三つが用意されていて、 僕らはpepper部門で参加してなんとpepper部門の優秀賞とハッカソン全体での最優秀賞をいただけました!
開発が終了した時点で自分たちの中でも結構いいものができた実感はありましたが、 デモの時にもなかなか人が集まらなかったりしたので、 良い意味で結果発表の時には予想を裏切られました(笑)
写真は表彰の際の様子です。
【発想の逆転】
作品について少し触れておくとテーマは「人間を管理するペッパー」でした。 じゃあ人間の何を管理しようとなった時に普段人間の健康を管理しているライザップに発想を得て、 pepperでライザップ的なサービスを提供するプロダクト「PEPAZAP」というものを作りました。
「ペッパーを人間が管理する」という考えを一般にはもたれている中で その考えを逆転させたのが審査員含め、みなさんに受けたようです。
これ、実はハッカソン始まる前にチームでブレストした際に出たアイデアだったんですが、 個人的にはGW中に全クリした逆転裁判5の影響が多少なりとも出てるのかなーと勝手に思っております(逆転だけに)
【ハッカソンの様子】
ハッカソンは金土日の三日間、天王洲アイルにある寺田倉庫さんのオフィス(倉庫?)で行われました。
金曜日はチームビルディングで集まったチームで方針と各担当を決めて解散
土曜から日曜にかけて泊まりこみで作業しました。
↓ 眠たすぎて力尽きる二人
↓ 黙々と作業しています
↓ 暗闇のペッパー怖い
↓ 本当にバランスのとれた良いチームでした
↓ pepperでわからないことがあった際のサポートをしてくれたみなさんと
自分はpepper内で動くプログラムを書く担当だったので、 softbank groupのみなさんにはかなり助けられました。 本当に感謝です!
【pepperを触って思ったこと】
さてそんなこんなで充実したハッカソンだったわけですが、 今回の開発を通してちょっと思ったことがあり、ブログを書いてます。
それはプログラマだけの時代は終わったということです。
【小学校二年生でもうごかせるpepper】
前述した通り、今回ぼくはpepperをうごかす担当だったんですが、 pepperはChoregrapheという専用の開発ソフトを使用します。
あんまり馴染みのない人とかは「やっぱりpepper動かすのもお難しいんでしょう?」 なんて感じるかもしれませんが、実はこれがびっくり! まったく難しくないんです。
Choregrapheはコードを書くのではなくて、 pepperにやらせたいことをならべて、線でつないでいくことで実装ができます。 pepperを前に動かして、なにか喋らせて、回転して... なんて動作もさささっとできちゃいます。
実際にpepperが手元になくても(大抵の場合、手元にありませんが笑) 仮想的なpepperが画面上で動作するのでテストなども簡単です。
ね、もう簡単さがひしひしと伝わってくるでしょう?
実際にスタッフの方にきいてみたら、小学2年生の子でもそこそこのプログラムを書いてしまったらしいです。 小学2年生にできてあなたにできないわけがない!
かくいう僕もハッカソン直前に今回pepperをつかうことがきまったのですが、 pepperなんてさわったこともなかったので、 内心「やべー、できる気がしねえー」とおもいながら夜な夜なChoregrapheをダウンロードしたら
あら不思議、バシバシコードがかけてしまいました。
【プログラマのその先へ】
このChoregraphe、今はpepper専用のソフトですけど 通常のプログラムだってこんな感覚でかけてしまう日がきそうだなと感じました。
それでなくても簡単なアプリやウェブページは誰でも作れるサービスがでています。
<簡単にアプリを作れるサービス>
<簡単にウェブページがつくれるサービス>
などなど
これに加えて複雑なプログラムまで誰でも書けるようになったら もはやプログラマというのは職業ではなくなってしまいます。 (というかもう職業じゃない気もする)
【非エンジニアこそ大志を抱け】
ここで言ってるのは「プログラマになるな」と言ってるのでなく 「プログラマ + α」を目指すべきということです。
英語を話せることが当たり前であるようにプログラマのスキルは当たり前にある。その上で何ができるのか。 そういうことが問われる時代が来ているなあと思うわけです。 単なるプログラマだと「別にプログラムは自分で組めるんで」って言われて誰からも求められない時が来てしまいます。
そしてこの変化に一番敏感になってもらいたいのは 情報系以外の専門をもっている人たちです。
ちょっと前は情報系の学生がめちゃめちゃもてはやされ、 今でも情報系の人じゃないと起業できないなんておもってる人もいるみたいです。
でもこれだけプログラマのスキルが身近なものになった今、 本当に起業すべきは、そして本当に価値のあるものをもっているのは それ以外の分野の専門知識をもっている方々だとおもいます。
実際、この感覚は昨年開催されたslush asiaというスタートアップの祭典で感じていました。 ステージに上がっているのは宇宙の専門家、遺伝の専門家、運動の専門家などなど、情報系ではない方々ばかりでした。
単なるウェブサービスは溢れかえり、情報技術は誰でも使えるくらい汎用化された。 そんななかで「プログラマ」だけの人よりも絶対にそれ以外のドメインで専門知識をもっているひとのほうが 真価を発揮できるように感じます。
【農業の体験を提供する農ホリとの出会い】
そんなことを考えていた時、とあるピッチイベントで「農ホリ」というサービスを提供している ファウンダーの影山さんに出会いました。
彼は元々農業組合で働いていた経験から幼なじみだった方と二人で起業をし、 若い人たちに農業を体験してもらう「農ホリ」というサービスを立ち上げました。
この農ホリ、2つの意味で本当に良いサービスだなと思っていて、 一つは単純な農業体験ではなく、「農業の労働人口の減少」という負を解決している点です。 通常の農業体験サービスは体験者にお金を払ってもらって、 用意された農場などで作業してもらうのですが、この農ホリは体験者はタダ(交通費は負担)で農業体験をすることができ、 農家の方からお金をもらう仕組みです。
さらに農作業が終わったあとは農家の方が作ってくれたご飯を食べながら農家の方と参加者のみなさんで交流することもできるのです。
一方で農家の方からしてみると通常のアルバイトを雇うよりもずっと低コストで 作業量の増加を図ることができるので、収穫量もアップして結果的にプラスになるのです。
もう1つは若い時に農業の業界ではたらいた彼らだからこそできるサービスだなと。 ピッチイベント後に夕食をご一緒させていただいていろいろとお話させていただいたのですが 影山さん自身、ITのことは全くわからないそうですが、 今世の中にはGoogle カレンダーがあり、webページを簡単につくれる仕組みがあるので、 それだけでサービスができてしまったとのことです。
そして組合で働いた経験があったからこそ、そして影山さん自身が農業が大好きだったからこそ 農業業界に必要なことを明確に捉えることができ、サービス開始まで漕ぎ着くことができました。
これこそが情報系以外の専門知識をもった人が汎用化した情報技術を使った良い例だなと思ったわけです。
サービスを開始して、まだそんなに日は経っていないですが、 申し込みの状況などは好調らしく、体験者の方からも農家の方からもニーズの手応えを感じていらっしゃるそうです!
運動不足の人向けに運動不足解消として農業体験なんてものも企画できれば一つブームになるんじゃないかななんて勝手に思っていてサービスのこれからが本当に楽しみです!
興味がある方はぜひご応募してみてください!
【あなた自身の強みで勝負しよう】
ではあなたの専門知識は、あなたの強みはなんでしょうか。 別にこれ、分野の権威じゃないとみたいな話ではないと思います。
ちょうど任天堂の前社長の岩田さんの言葉がちょっと前にバズったので引用させていただきます。
すなわち「他の人に比べて努力が少なくても他の人よりも良いパフォーマンスを出せること」こそが あなたの強みであるということです。
別に研究みたいなガチガチなものじゃなくてよい。
生活のなかであなたがさりげなく、得意としていること、他のひとには苦なのに自分には苦じゃないもの。 それこそがあなたの強みであり、真価を発揮できる場所なのです。
これはあなたがそのことを好きであるか嫌いであるかとは無関係です。
そしてこの力と「誰でも使える情報技術」を使うことで 今まで考えもしなかったような強みの発揮の仕方が思い浮かぶかもしれません。
それではサラダバー